2019年11月4日月曜日
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・Q&A-7/ 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, Q&A 7
⑸ 婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等(第9条)
(婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)
第9条
事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定す
る定めをしてはならない。
2 事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない。
3 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法(昭和22年法律第49号)第65条第1項の規定による休業を請求し、又は同項若しくは同条第2項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であつて厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
4 妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りでない。
均等法第9条では、女性労働者の結婚・妊娠・出産退職制、女性労働者の結婚を理由とする解雇、女性労働者の妊娠・出産等厚生労働省令で定める事由を理由とする解雇その他不利益取扱いを禁止しています。また、女性労働者を妊娠中又は産後1年以内に解雇することは、事業主が妊娠等を理由とする解雇でないことを証明しない限り無効とされています。
また、禁止される結婚・妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いに該当する具体的内容を指針(「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」)において示しています(P.72参照)。
なお、女性が結婚退職する場合に退職金を上積みするいわゆる結婚退職上積制度は、あらかじめ支給要件が明確にされていれば賃金に当たり、男女同一賃金の原則を定める労働基準法第4条に違反することになります。
【厚生労働省令で定める事由】
1 妊娠したこと。
2 出産したこと。
3 妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置(母性健康管理措置)を求め、又は当該措置を受けたこと。
4 坑内業務の就業制限若しくは危険有害業務の就業制限の規定により業務に就くことができないこと、坑内業務に従事しない旨の申出若しくは就業制限の業務に従事しない旨の申出をしたこと又はこれらの業務に従事しなかったこと。
5 産前休業を請求し、若しくは産前休業をしたこと又は産後の就業制限の規定により就業できず、若しくは産後休業をしたこと。
6 軽易な業務への転換を請求し、又は軽易な業務に転換したこと。
7 事業場において変形労働時間制がとられる場合において1週間又は1日について法定労働時間を超える時間について労働しないことを請求したこと、時間外若しくは休日について労働しないことを請求したこと、深夜業をしないことを請求したこと又はこれらの労働をしなかったこと。
8 育児時間の請求をし、又は育児時間を取得したこと。
9 妊娠又は出産に起因する症状により労務の提供ができないこと若しくはできなかったこと又は労働能率が低下したこと。
※ 「妊娠又は出産に起因する症状」とは、つわり、妊娠悪阻、切迫流産、出産後の回復不全等、妊娠又は出産をしたことに起因して妊産婦に生じる症状をいいます。
妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの例
1 解雇すること。
2 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと。
3 あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること。
4 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。
5 降格させること。
6 就業環境を害すること。
7 不利益な自宅待機を命ずること。
8 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。
(例)
① 賃金について、妊娠・出産等に係る就労しなかった又はできなかった期間(以下「不就労期間」という。)分を超えて不支給とすること。
② 賞与又は退職金の支給額の算定に当たり、不就労期間や労働能率の低下を考慮の対象とする場合において、同じ期間休業した疾病等や同程度労働能率が低下した疾病等と比較して、妊娠・出産等による休業や妊娠・出産等による労働能率の低下について不利に取り扱うこと。
9 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと。
(例)
① 実際には労務の不提供や労働能率の低下が生じていないにもかかわらず、女性労働者が、妊娠し、出産し、又は労働基準法に基づく産前休業の請求等をしたことのみをもって、人事考課において、妊娠をしていない者よりも不利に取り扱うこと。
② 人事考課において、不就労期間や労働能率の低下を考慮の対象とする場合において、同じ期間休業した疾病等や同程度労働能率が低下した疾病等と比較して、妊娠・出産等による休業や妊娠・出産等による労働能率の低下について不利に取り扱うこと。
10 不利益な配置の変更を行うこと。
(例)
① 妊娠した女性労働者が、その従事する職務において業務を遂行する能力があるにもかかわらず、賃金その他の労働条件、通勤事情等が劣ることとなる配置の変更を行うこと。
② 妊娠・出産等に伴いその従事する職務において業務を遂行することが困難であり配置を変更する必要がある場合において、他に当該労働者を従事させることができる適当な職務があるにもかかわらず、特別な理由もなく当該職務と比較して、賃金その他の労働条件、通勤事情等が劣ることとなる配置の変更を行うこと。
③ 産前産後休業からの復帰に当たって、原職又は原職相当職に就けないこと。
11 派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を拒むこと。
(例)
① 妊娠した派遣労働者が、派遣契約に定められた役務の提供ができると認められるにもかかわらず、派遣先が派遣元事業主に対し、派遣労働者の交替を求めること。
② 妊娠した派遣労働者が、派遣契約に定められた役務の提供ができると認められるにもかかわらず、派遣先が派遣元事業主に対し、派遣労働者の派遣を拒むこと。
妊娠・出産等を理由として不利益取扱いを行うとは
均等法違反の要件となっている「理由として」とは妊娠・出産等の事由と不利益取扱いとの間に「因果関係」があることを指します。
妊娠・出産等の事由を「契機として」(※)不利益取扱いを行った場合は、原則として「理由として」いる(事由と不利益取扱いとの間に因果関係がある)と解され、法違反となります。
(※ ) 原則として、妊娠・出産等の事由の終了から1年以内に不利益取扱いがなされた場合は「契機として」いると判断します。
■ ただし、事由の終了から1年を超えている場合であっても、実施時期が事前に決まっている、又は、ある程度定期的になされる措置(人事異動、人事考課、雇止めなど)については、事由の終了後の最初のタイミングまでの間に不利益取扱いがなされた場合は「契機として」いると判断します。
(参考)最高裁判決(平成26年10月23日)(事件番号:平成24(受)第2231号)
【概要】
医療機関に勤めていた理学療法士の女性が、妊娠した際に軽易業務への転換を請求したことを理由に副主任を免じられたことについて、妊娠等を理由とする不利益取扱いに当たるとして提訴。
【結果】
最高裁の判決においては、軽易業務転換を契機として降格させる措置は、特段の事情等がない限り、原則として、男女雇用機会均等法等が禁止する不利益取扱いに当たると判示。
(「例外」に該当すると判断しうるケース)
▶例外
①(業務上の必要性が不利益取扱いの影響を上回る特段の事情がある)
・ 経営状況の悪化が理由である場合:不利益取扱いをしなければ業務運営に支障が生じる状況にあった上で、不利益取扱いを回避する合理的な努力がなされ、人員選定が妥当である 等
・ 本人の能力不足等が理由である場合:妊娠等の事由の発生前から能力不足等が問題とされており、不利益取扱いの内容・程度が能力不足等の状況と比較して妥当で、改善の機会を相当程度与えたが改善の見込みがない 等
▶例外
②(本人が同意し、一般的労働者が同意する合理的理由が客観的に存在)
・ 契機となった事由や取扱いによる有利な影響(労働者の求めに応じて業務量が軽減されるなど)があって、それが不利な影響を上回り、不利益取扱いによる影響について事業主から適切な説明があり、労働者が十分理解した上で応じるかどうかを決められた 等
※実際にはより詳細な状況等を確認した上で違法性の判断を行います。
Q&A
Q1 産前産後休業からの復帰に当たって、「原職相当職」とはどこまでが相当と判断
されるのでしょうか。
「原職相当職」の範囲については、個々の企業または事業所における組織の状況、業務の配分、その他の雇用管理の状況によってさまざまですが、一般的に、(イ)休業後の職制上の地位が休業前より下回っていないこと、(ロ)休業前と休業後とで職務内容が異なっていないこと及び(ハ)休業前と休業後とで勤務する事業所が同一であること、のいずれにも該当する場合には「原職相当職」と評価されます。
なお、(イ)から(ハ)までの全てに該当しなければ「原職相当職」には該当しないというものではなく、例えば、販売職の者が、(イ)及び(ロ)の条件を満たした上で、通勤事情の変化に伴い経済的または精神的な不利益を特段生じない別店舗(例えば自宅からより近い店舗)へ復帰する場合など、個々の企業の状況によってはいずれかが欠けている場合であっても、原職相当職と考えられる場合もあります。
Q2有期契約労働者が産前産後休業を取得することにより、契約期間の全てについて全く役務の提供ができない場合に契約を更新しないことも不利益な取扱いに該当するのでしょうか。
労働者が産前産後休業を取得することにより、次の契約期間の全てについて全く役務の提供ができない場合に契約を更新しないことについて、妊娠等していなければ契約更新されていたと考えられる場合は、この雇止めは妊娠などを理由とする不利益な取扱いに該当します。
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・Q&A-6/ 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, Q&A 6
⑷ 女性労働者についての措置に関する特例(第8条)
(女性労働者に係る措置に関する特例)
第8条
前3条の規定は、事業主が、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の
支障となつている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置を講ずることを妨げるものではない。
均等法は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置については、法違反とならない旨を明記しています。すなわち、これまでの女性労働者に対する取扱いなどが原因で職場に事実上生じている男女間格差を解消する目的で女性のみを対象としたり女性を有利に取り扱う以下の措置については、法第8条に定める措置として、法第5条及び第6条の規定には違反しません。
なお、男性労働者については、一般にこのような状況にはないことから、男性労働者についての特例は設けられていません。
⑴ 募集及び採用
女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない雇用管理区分*1における募集又は採用や、女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない*2役職についての募集又は採用に当たって、情報の提供について女性に有利な取扱いをすること、採用の基準を満たす者の中から男性より女性を優先して採用することその他男性と比較して女性に有利な取扱いをすること。
⑵ 配置
一つの雇用管理区分における女性労働者が同じ雇用管理区分の男性労働者と比較して相当程度少ない職務に新たに労働者を配置する場合に、その配置のために必要な資格試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者を優先して配置すること、その他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。
⑶ 昇進
一つの雇用管理区分における女性労働者が同じ雇用管理区分の男性労働者と比較して相当程度少ない役職への昇進に当たって、その昇進のための試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者を優先して昇進させること、その他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。
⑷ 教育訓練
一つの雇用管理区分における女性労働者が同じ雇用管理区分の男性労働者と比較して相当程度少ない職務又は役職に従事するに当たって必要とされる能力を付与する教育訓練に当たって、その対象を女性労働者のみとすること、女性労働者に有利な条件を付すこと、その他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。
⑸ 職種の変更
一つの雇用管理区分における女性労働者が同じ雇用管理区分の男性労働者と比較して相当程度少ない職種への変更について、その職種の変更のための試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、変更の基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者を優先して職種の変更の対象とすること、その他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。
⑹ 雇用形態の変更
一つの雇用管理区分における女性労働者が同じ雇用管理区分の男性労働者と比較して相当程度少ない雇用形態への変更について、その雇用形態の変更のための試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、変更の基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者を優先して雇用形態の変更の対象とすること、その他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。
*1 「雇用管理区分」とは職種、資格、雇用形態、就業形態等の労働者についての区分であって、当該区分に属している労働者と他の区分に属している労働者と異なる雇用管理を行うことを予定して設定しているものをいいます。雇用管理区分が同じかどうかについては、当該区分に属する労働者の従事する職務の内容、転勤を含めた人事異動の幅や頻度等について、同じ区分に属さない労働者との間に客観的・合理的な違いが存在しているかどうかにより判断するものであり、その判断に当たっては形式ではなく、企業の雇用管理の実態に即して行う必要があります。
*2 「相当程度少ない」とは、日本の全労働者に占める女性労働者の割合を考慮して、4割を下回っていることをいいます。4割を下回っているかについては、雇用管理区分ごとに判断するものです。
※ ⑴の下線部は、平成27年11月30日に追加されました。これにより、女性管理職等の中途採用が行いやすくなりました。
Q&A
Q1「支障となっている事情」とは何を指すのでしょうか。
「支障となっている事情」とは、固定的な男女の役割分担意識に根ざすこれまでの企業における雇用管理などが原因となって、雇用の場において男女労働者の間に事実上格差が生じていることをいうものです。この格差は最終的には男女労働者数の差となって表れるものと考えられることから、事情の存否については、女性労働者が男性労働者と比較して相当少ない状況にあるか否かにより判断することが適当です。具体的には、一定の雇用管理区分における職務、役職において女性労働者の割合が4割を下回っているか否かにより判断することとしています。
なお、現に女性労働者の割合が4割を下回っている場合であっても、例えば、事実上生じている格差を解消しようとする意図からではなく、単に男性ではなく女性をその職務に配置したいという意図で女性を配置することは、目的に合致しないため、均等法違反となります。
Q2当社では女性の希望者を対象として、キャリアアップセミナーを開催していま
す。均等法では一方の性別のみを対象とした研修は禁止されているとのことです
が、このようなセミナーも均等法違反となるのでしょうか。
指針において、一つの雇用管理区分における女性労働者の数が同じ雇用管理区分の男性労働者の数と比較して相当程度少ない(4割を下回っている)職務又は役職に従事するために必要とされる能力を付与するための教育訓練については、その対象を女性のみとしても均等法違反とはならないとされています。
したがって、例えば、係長や課長などの役職に占める女性の割合が4割未満の場合であり、キャリアアップセミナーの内容が将来そうした業務を遂行していくのに必要な能力を与えるものであれば、その対象を女性労働者のみとしても均等法には違反しません。
Q3当社では会社全体で女性が少ないため、女性のみの支店を作ることを考えてい
ますが、均等法に違反するのでしょうか。
雇用管理区分ごとに見て、特定の職務又は役職に占める女性の割合が4 割を下回る場合に、ポジティブ・アクションとして、特定の支店に置ける当該職務又は役職の従事者を女性のみとすることは、均等法違反とはなりません。
これに照らせば、特定の支店を女性のみとすることは、雇用管理区分ごとに見て、その支店内の職務又は役職すべてについて女性のみとすることが適法な場合のみ許容されることとなります。
したがって、すでに女性が多くついている職務又は役職について、当該支店において男性を排除して募集・採用、配置を行うことは均等法に反することとなります。
☆ 均等法違反となるか判断が難しい場合には、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)(裏表紙参照)あてご相談下さい。
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・Q&A-5/ 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, Q&A 5
⑶ 間接差別の禁止(第7条)
(性別以外の事由を要件とする措置)
第7条
事業主は、募集及び採用並びに前条各号に掲げる事項に関する措置であつて労働者の性別以外の事由を要件とするもののうち、措置の要件を満たす男性及び女性の比率その他の事情を勘案して実質的に性別を理由とする差別となるおそれがある措置として厚生労働省令
で定めるものについては、当該措置の対象となる業務の性質に照らして当該措置の実施が当該業務の遂行上特に必要である場合、事業の運営の状況に照らして当該措置の実施が雇用管理上特に必要である場合その他の合理的な理由がある場合でなければ、これを講じてはならない。
間接差別とは、
① 性別以外の事由を要件とする措置であって、
② 他の性の構成員と比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与えるものを、
③ 合理的な理由がないときに講ずることをいいます。
厚生労働省令で定める3つの措置については、合理的な理由がない場合間接差別として禁止されます。
なお、厚生労働省令に定めるもの以外については、均等法違反ではありませんが、裁判において、間接差別として違法と判断される可能性があります。雇用管理に際しては、募集・採用、配置・昇進などに当たり、不必要な要件を課して労働者の能力発揮を阻害していないか改めて見直しましょう。
厚生労働省令で定める措置①
労働者の募集又は採用に当たって、労働者の身長、体重又は体力を要件とするもの
(身長・体重・体力要件を選考基準としていると認められる例)
イ 募集又は採用に当たって、身長・体重・体力要件を満たしている者のみを対象とすること。
ロ 複数ある採用の基準の中に、身長・体重・体力要件が含まれていること。
ハ 身長・体重・体力要件を満たしている者については、採用選考において平均的な評価がなされている場合に採用するが、身長・体重・体力要件を満たしていない者については、特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
(合理的な理由がない場合として考えられる例)
イ 荷物を運搬する業務を内容とする職務について、当該業務を行うために必要な筋力よ
り強い筋力があることを要件とする場合
ロ 荷物を運搬する業務を内容とする職務ではあるが、運搬等するための設備、機械等が導入されており、通常の作業において筋力を要さない場合*1に、一定以上の筋力があることを要件とする場合
ハ 単なる受付、出入者のチェックのみを行う等防犯を本来の目的としていない警備員の職務について、身長又は体重が一定以上であることを要件とする場合
*1 「通常の作業において筋力を要さない場合」・・・日常業務遂行において筋力を要しない場合をいい、突発的な事故の発生等予期せざる事態が生じた場合に筋力を要する場合は、通常の作業において筋力を要するとは認められません。
厚生労働省令で定める措置②
労働者の募集若しくは採用、昇進又は職種の変更に当たって、転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること
(転勤要件を選考基準としていると認められる例)
イ 募集若しくは採用、昇進又は職種の変更に当たって、転居を伴う転勤に応じることができる者のみを対象とすること又は複数ある採用又は昇進の基準の中に、転勤要件が含まれていること
ロ 職種の変更に当たって、転居を伴う転勤に応じることができる者のみを対象とすること又は複数ある職種の変更の基準の中に、転勤要件が含まれていること。例えば、事業主が新たにコース別雇用管理(事業主が、その雇用する労働者について、労働者の職種、資格等に基づき複数のコースを設定し、コースごとに異なる雇用管理を行うものをいう。)を導入し、その雇用する労働者を総合職と一般職へ区分する場合に、総合職については、転居を伴う転勤に応じることができる者のみ対象とすること又は複数ある職種の変更の基準の中に転勤要件が含まれていること。
(合理的な理由がない場合として考えられる例)
イ 広域にわたり展開する支店、支社等がなく、かつ、支店、支社等を広域にわたり展開する計画等*2もない場合
ロ 広域にわたり展開する支店、支社等はあるが、長期間にわたり、家庭の事情その他の特別な事情により本人が転勤を希望した場合を除き、転居を伴う転勤の実態がほとんどない場合
ハ 広域にわたり展開する支店、支社等はあるが、異なる地域の支店、支社等での勤務経験を積むこと、生産現場の業務を経験すること、地域の特殊性を経験すること等が労働者の能力の育成・確保に特に必要であるとは認められず、かつ、組織運営上*3、転居を伴う転勤を含む人事ローテーションを行うことが特に必要であるとは認められない場合
* 2 「計画等」・・・必ずしも書面になっている必要はなく、取締役会での決定や、企業の代表が定めた方針等も含みますが、ある程度の具体性があることが必要であり、不確実な将来の予測などは含まれません。
* 3 「組織運営上」・・・処遇のためのポストの確保をする必要性がある場合や、不正行為の防止のために異動を行う必要性がある場合などが含まれます。
厚生労働省令で定める措置③
労働者の昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること
(転勤経験要件を選考基準としていると認められる例)
イ 一定の役職への昇進に当たって、転勤の経験がある者のみを対象とすること。
ロ 複数ある昇進の基準の中に、転勤経験要件が含まれていること。
ハ 転勤の経験がある者については、一定の役職への昇進の選考において平均的な評価がなされている場合に昇進の対象とするが、転勤の経験がない者については、特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
ニ 転勤の経験がある者についてのみ、昇進のための試験を全部又は一部免除すること。
(合理的な理由がない場合として考えられる例)
イ 広域にわたり展開する支店、支社がある企業において、本社の課長に昇進するに当たって、本社の課長の業務を遂行する上で、異なる地域の支店、支社における勤務経験が特に必要であるとは認められず、かつ、転居を伴う転勤を含む人事ローテーションを行うことが特に必要であるとは認められない場合に、転居を伴う転勤の経験があることを要件とする場合
ロ 特定の支店の管理職としての職務を遂行する上で、異なる支店での経験が特に必要とは認められない場合において、当該支店の管理職に昇進するに際し、異なる支店における勤務経験を要件とする場合
Q&A
Q1合理的な理由がなければ間接差別となる「労働者の募集又は採用に当たって、労働者の身長、体重又は体力を要件とするもの」とは、例えば、「握力○ kg 以上」など、具体的な数値を必要とするのでしょうか。または、「体力的にガッツのある人、体育会系の人」という抽象的な場合も含むのでしょうか。
「労働者の募集又は採用に当たって、労働者の身長、体重又は体力を要件とするもの」は、具体的な数値になっていることまでは必要ありませんが、「~を持てること」「~を登れること」などの具体的なものである必要があり、「体力的にガッツのある人、体育会系の人」のような抽象的なものは該当しません。
Q2募集・採用に当たり、「転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること」を選考基準としていますが、「合理的な理由がないと認められる例」として指針に列挙されている措置に該当しなければ均等法に沿ったものと判断してよいでしょうか。 指針において掲げているものは、あくまで例示ですので、これらに該当しないものについても、個別に合理性の判断が行われる必要があります。
Q3在籍者の状況を見ると、一定の役職について転勤経験者が大半であっても、昇進基準などに転勤経験の有無が含まれていない(転勤経験者と未経験者の取扱いに違いがない)場合は、「昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること」に該当しないと考えてよいでしょうか。
昇進基準など(明示されているものか否かを問わず)に転勤経験が含まれていないのであれば、一定の役職について転勤経験者が大半を占めている場合でも、「昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること」には該当しません。
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・Q&A-4/ 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, Q&A 4
雇用形態の変更に関し禁止される措置の例
1 雇用形態の変更に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
① 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更の対象を男性労働者のみとすること。
② パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。
2 雇用形態の変更に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 女性労働者についてのみ、婚姻又は子を有していることを理由として、有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更の対象から排除すること。
② 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更について、男女で異なる勤続年数を条件とすること。
③ パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更について、男女のいずれかについてのみ、一定の国家資格の取得や研修の実績を条件とすること。
④ パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験について、女性労働者についてのみ上司の推薦を受けることを受験の条件とすること。
3 一定の雇用形態への変更に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験の合格基準を男女で異なるものとすること。
② 契約社員から正社員への雇用形態の変更について、男性労働者については、人事考課において平均的な評価がなされている場合には変更の対象とするが、女性労働者については、特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
③ パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験の受験について、男女のいずれかに対してのみ奨励すること。
④ 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験の受験について、男女のいずれかについてのみその一部を免除すること。
4 雇用形態の変更に当たって、男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更の基準を満たす労働者の中から、男女のいずれかを優先して雇用形態の変更の対象とすること。
5 雇用形態の変更について、男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 経営の合理化に際して、女性労働者のみを、正社員から賃金その他の労働条件が劣る有期契約労働者への雇用形態の変更の勧奨の対象とすること。
② 女性労働者についてのみ、一定の年齢に達したこと、婚姻又は子を有していることを理由として、正社員から賃金その他の労働条件が劣るパートタイム労働者への雇用形態の変更の勧奨の対象とすること。
③ 経営の合理化に当たり、正社員の一部をパート労働者とする場合において、正社員である男性労働者は、正社員としてとどまるか、又はパートタイム労働者に雇用形態を変更するかについて選択できるものとするが、正社員である女性労働者については、一律パートタイム労働者への雇用形態の変更を強要すること。
退職の勧奨に関し禁止される措置の例
1 退職の勧奨に当たって、その対象を男女のいずれかのみとすること。
(男女のいずれかのみとしていると認められる例)
女性労働者に対してのみ、経営の合理化のための早期退職制度の利用を働きかけること。
2 退職の勧奨に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 女性労働者に対してのみ、子を有していることを理由として、退職の勧奨をすること。
② 経営の合理化に際して、既婚の女性労働者に対してのみ、退職の勧奨をすること。
3 退職の勧奨に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
経営合理化に伴い退職勧奨を実施するに当たり、人事考課を考慮する場合において、男性労働者については最低の評価がなされている者のみ退職の勧奨の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている者以外は退職の勧奨の対象とすること。
4 退職の勧奨に当たって、男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
① 男性労働者よりも優先して、女性労働者に対して退職の勧奨をすること。
② 退職の勧奨の対象とする年齢を女性労働者については45 歳、男性労働者については50歳とするなど男女で差を設けること。
定年に関し禁止される措置の例
1 定年の定めについて、男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 定年年齢の引上げを行うに際して、厚生年金の支給開始年齢に合わせて男女で異なる定年を定めること。
② 定年年齢の引上げを行うに際して、既婚の女性労働者についてのみ、異なる定年を定めること。
解雇に関し禁止される措置の例
1 解雇に当たって、その対象を男女のいずれかのみとすること。
(男女のいずれかのみとしていると認められる例)
経営の合理化に際して、女性のみを解雇の対象とすること。
2 解雇の対象を一定の条件に該当する者とする場合において、当該条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 経営の合理化に際して、既婚の女性労働者のみを解雇の対象とすること。
② 一定年齢以上の女性労働者のみを解雇の対象とすること。
3 解雇に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準に
ついて男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
経営合理化に伴う解雇に当たり、人事考課を
考慮する場合において、男性労働者については最低の評価がなされている者のみ解雇の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている者以外は解雇の対象とすること。
4 解雇に当たって、男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
解雇の基準を満たす労働者の中で、男性労働者よりも優先して女性労働者を解雇の対象とすること。
労働契約の更新(雇止め)に関し禁止される措置の例
1 労働契約の更新に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
経営の合理化に際して、男性労働者のみを、労働契約の更新の対象とし、女性労働者については、労働契約の更新をしない(いわゆる「雇止め」をする)こと。
2 労働契約の更新に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 経営の合理化に際して、既婚の女性労働者についてのみ、労働契約の更新をしない(いわゆる「雇止め」をする)こと。
② 女性労働者についてのみ、子を有していることを理由として、労働契約の更新をしない(いわゆる「雇止め」をする)こと。
③ 男女のいずれかについてのみ、労働契約の更新回数の上限を設けること。
3 労働契約の更新に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方
法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
労働契約の更新に当たって、男性労働者については平均的な営業成績である場合には労働契約の更新の対象とするが、女性労働者については、特に営業成績が良い場合にのみその対象とすること。
4 労働契約の更新に当たって男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
労働契約の更新の基準を満たす労働者の中から、男女のいずれかを優先して労働契約の更新の対象とすること。
Q&A
Q1例えば、3交替制の深夜業がある事業場で、希望する女性以外、女性は3交替
制の職務に就けないとした場合、均等法第6条違反となるのでしょうか。
本件については、一定の職務への配置について、男性は全員を対象とするが、女性は希望者のみを対象にしていることになり、均等法第6条に違反します。
なお、個々の労働者の健康や家庭責任の状況を理由として他の労働者と異なる取扱いをすることは均等法上の問題となるものではありませんが、その場合においても、一方の性の労働者に対してのみ個々の労働者の状況などを勘案することは、均等法違反となります。
Q2当社では「一般職」社員を対象に窓口業務研修を行っています。「一般職」はほとんどが女性ですが、このような研修は、均等法では禁止されているのでしょうか。
均等法では、労働者の教育訓練について、性別を理由として差別的取扱いをすることは禁止されており、研修を行うに当たって、女性労働者のみを対象とすることはこれに該当します。しかし、「一般職」社員を窓口業務研修の対象としているという場合に、「一般職」がほとん
ど女性であるために結果として研修の受講者のほとんどが女性社員となったとしても、均等法違反とはなりません。また、「女性労働者に係る措置に関する特例」(均等法第8条、P.24 ~ 26)に該当する場合は、均等法違反とはなりません。
Q3扶養手当の支給対象者を世帯主としています。このような取扱いは均等法上禁
止されるのでしょうか。社宅の入所者を世帯主とすることはどうでしょうか。また、妻帯者とすることは問題でしょうか。
扶養手当は「賃金」と認められ、労働基準法第4条により女性であることを理由として男性
と差別的取扱いをすることが禁止されています。また、社宅の貸与は均等法上性別を理由とした差別的取扱いが禁止される福利厚生に含まれるものです。次に、扶養手当の支給対象者や社宅の入居者の要件を「世帯主」とすることは、性別を理由とした差別的取扱いをしていることにはなりません。
しかしながら、「世帯主」の決定に当たって、女性について男性に比して不利な条件を課した場合などは、性別を理由とする差別的取扱いに該当します。「世帯主」の決定に当たってそのような条件を課せば、扶養手当については労働基準法第4条に、社宅の貸与については均等法第6条に違反することになります。
また、対象を「妻帯者」とすることは、供与の対象から女性が排除されることとなりますので、扶養手当の支給の対象を「妻帯者」とすれば労働基準法第4条に、社宅の貸与の対象を「妻帯者」とすれば均等法第6条に違反します。
(参考)配偶者手当の在り方の検討に向けて
リーフレット:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000163186.pdf厚生労働省ホームページ 政策について → 分野別の政策一覧 → 雇用・労働 → 労働基準 → 賃金 → 配偶者手当の在り方の検討
Q4女性のみに制服を支給することは禁止されるのでしょうか。
均等法第6条で労働者の性別を理由として、差別的取扱いが禁止される福利厚生の措置は、住宅資金の貸付けのほか、厚生労働省令で定める事項に限られ、その中には制服を支給することは含まれていません。したがって、制服の支給については、均等法上の問題とはなりません。
ただし、一般的に、均等法第6 条の趣旨に照らせば、女性に対してのみ制服を支給することに合理的な理由は認められないと考えられ、制服については、男女とも支給しない、男女とも希望者に支給するなど、男女で同一の取扱いをすることが望ましいといえます。
法違反とならない場合
次に掲げる場合において、指針(「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」)において掲げる措置を講ずることは、性別にかかわりなく均等な機会を与えていない、又は性別を理由とする差別的取扱いをしているとは解されず、均等法第5条及び第6条の規定に違反することとはなりません。
⑴ 次に掲げる職務に従事する労働者に係る場合
(業務の正常な遂行上、一方の性でなければならない職務に限られます。単に、一方の性に適していると考えられているだけでは該当しません)
① 芸術・芸能の分野における表現の真実性等の要請から男女のいずれかのみに従事させることが必要である職務
② 守衛、警備員等のうち防犯上の要請から男性に従事させることが必要である職務
③ ①及び②に掲げるもののほか、宗教上、風紀上、スポーツにおける競技の性質上その他の業務の性質上男女のいずれかのみに従事させることについてこれらと同程度の必要性があると認められる職務
⑵ 労働基準法第64 条の2若しくは第64 条の3第2項の規定により女性を就業させることができず、又は保健師助産師看護師法第3条の規定により男性を就業させることができないことから、通常の業務を遂行するために、労働者の性別にかかわりなく均等な機会を与え又は均等な取扱いをすることが困難であると認められる場合
⑶ 風俗、風習等の相違により男女のいずれかが能力を発揮し難い海外での勤務が必要な場合その他特別の事情により労働者の性別にかかわりなく均等な機会を与え又は均等な取扱いをすることが困難であると認められる場合
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・Q&A-3/ 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, Q&A 3
昇進に関し禁止される措置の例
1 一定の役職への昇進に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
① 女性労働者についてのみ、役職への昇進の機会を与えない、又は一定の役職までしか昇進できないものとすること。
② 一定の役職に昇進するための試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。
2 一定の役職への昇進に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 女性労働者についてのみ、婚姻したこと、一定の年齢に達したこと又は子を有していることを理由として、昇格できない、又は一定の役職までしか昇進できないものとすること。
② 課長への昇進に当たり、女性労働者については課長補佐を経ることを要するものとする一方、男性労働者については課長補佐を経ることなく課長に昇進できるものとすること。
③ 男性労働者については出勤率が一定の率以上である場合又は一定の勤続年数を経た場合に昇格させるが、女性労働者についてはこれらを超える出勤率又は勤続年数がなければ昇格できないものとすること。
④ 一定の役職に昇進するための試験について、女性労働者についてのみ上司の推薦を受けることを受験の条件とすること。
3 一定の役職への昇進に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、そ
の方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 課長に昇進するための試験の合格基準を、男女で異なるものとすること。
② 男性労働者については人事考課において平均的な評価がなされている場合には昇進させるが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
③ AからEまでの五段階の人事考課制度を設けている場合において、男性労働者については最低の評価であってもCランクとする一方、女性労働者については最高の評価であってもCランクとする運用を行うこと。
④ 一定年齢に達した男性労働者については全員役職に昇進できるように人事考課を行うものとするが、女性労働者についてはそのような取扱いをしないこと。
⑤ 一定の役職に昇進するための試験について、男女のいずれかについてのみその一部を免除
すること。
⑥ 一定の役職に昇進するための試験の受験を男女のいずれかに対してのみ奨励すること。
4 一定の役職への昇進に当たり男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
一定の役職への昇進基準を満たす労働者が複数いる場合に、男性労働者を優先して昇進させること。
降格に関し禁止される措置の例
1 降格に当たって、その対象を男女のいずれかのみとすること。
(男女のいずれかのみとしていると認められる例)
一定の役職を廃止するに際して、当該役職に就いていた男性労働者については同格の役職に配置転換をするが、女性労働者については降格させること。
2 降格に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
女性労働者についてのみ、婚姻又は子を有していることを理由として、降格の対象とすること。
3 降格に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 営業成績が悪い者について降格の対象とす
る旨の方針を定めている場合に、男性労働者については営業成績が最低の者のみを降格の対象とするが、女性労働者については営業成績が平均以下の者は降格の対象とすること。
② 一定の役職を廃止するに際して、降格の対象となる労働者を選定するに当たり、人事考課を考慮する場合に、男性労働者については最低の評価がなされている者のみ降格の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている者以外は降格の対象とすること。
4 降格に当たって、男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
一定の役職を廃止するに際して、降格の対象となる労働者を選定するに当たって、男性労働者よりも優先して、女性労働者を降格の対象とすること。
教育訓練に関し禁止される措置の例
1 教育訓練に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
① 一定の職務に従事する者を対象とする教育訓練を行うに当たって、その対象を男女のいずれかのみとすること。
② 工場実習や海外留学による研修を行うに当たって、その対象を男性労働者のみとすること。
③ 接遇訓練を行うに当たって、その対象を女性労働者のみとすること。
2 教育訓練を行うに当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 女性労働者についてのみ、婚姻したこと、一定の年齢に達したこと又は子を有していることを理由として、将来従事する可能性のある職務に必要な知識を身につけるための教育訓練の対象から排除すること。
② 教育訓練の対象者について、男女で異なる勤続年数を条件とすること。
③ 女性労働者についてのみ、上司の推薦がなければ教育訓練の対象としないこと。
④ 男性労働者については全員を教育訓練の対象とするが、女性労働者については希望者のみを対象とすること。
3 教育訓練の内容について、男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
教育訓練の期間や課程を男女で異なるものとすること。
福利厚生に関し禁止される措置の例
1 福利厚生の措置の実施に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
男性労働者についてのみ、社宅を貸与すること。
2 福利厚生の措置の実施に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 女性労働者についてのみ、婚姻を理由として、社宅の貸与の対象から排除すること。
② 住宅資金の貸付けに当たって、女性労働者に対してのみ、配偶者の所得額に関する資料の提出を求めること。
③ 社宅の貸与に当たり、世帯主であることを条件とする場合において、男性労働者については本人の申請のみで貸与するが、女性労働者に対しては本人の申請に加え、住民票の提出を求め、又は配偶者に一定以上の所得がないことを条件とすること。
職種の変更に関し禁止される措置の例
1 職種の変更に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
① 「一般職」から「総合職」への職種の変更について、その対象を男女のいずれかのみとすること。
② 「総合職」から「一般職」への職種の変更について、制度上は男女双方を対象としているが、男性労働者については職種の変更を認めない運用を行うこと。
③ 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。
④ 「一般職」の男性労働者については、いわゆる「準総合職」及び「総合職」への職種の変更の対象とするが、「一般職」の女性労働者については、「準総合職」のみを職種の変更の対象とすること。
2 職種の変更に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 女性労働者についてのみ、婚姻又は子を有していることを理由として、「一般職」から「総合職」への職種の変更の対象から排除すること。
② 「一般職」から「総合職」への職種の変更について、男女で異なる勤続年数を条件とすること。
③ 「一般職」から「総合職」への職種の変更について、男女のいずれかについてのみ、一定の国家資格の取得、研修の実績又は一定の試験に合格することを条件とすること。
④ 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験について、女性労働者についてのみ上司の推薦を受けることを受験の条件とすること。
3 一定の職種への変更に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験の合格基準を男女で異なるものとすること。
② 男性労働者については人事考課において平均的な評価がなされている場合には「一般職」から「総合職」への職種の変更の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
③ 「一般職」から「総合職」への職種の変更ための試験について、その受験を男女のいずれかに対してのみ奨励すること。
④ 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験について、男女いずれかについてのみその一部を免除すること。
4 職種の変更に当たって、男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
「一般職」から「総合職」への職種の変更の基準を満たす労働者の中から男女のいずれかを
優先して職種の変更の対象とすること。
5 職種の変更について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 経営の合理化に際して、女性労働者のみを、研究職から賃金その他の労働条件が劣る一般事務職への職種の変更の対象とすること。
② 女性労働者についてのみ、年齢を理由として、アナウンサー等の専門職から事務職への職種の変更の対象とすること。
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・Q&A-2/ 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, Q&A 2
⑵ 配置・昇進・降格・教育訓練等についての性別を理由とする差別の禁止(第6条)
第 6条
事業主は、次に掲げる事項について、労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならない。
一 労働者の配置(業務の配分及び権限の付与を含む。)、昇進、降格及び教育訓練
二 住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であつて厚生労働省令で定めるもの(※)
三 労働者の職種及び雇用形態の変更
四 退職の勧奨、定年及び解雇並びに労働契約の更新
配置・昇進・降格・教育訓練、福利厚生、職種・雇用形態の変更、退職勧奨・定年・解雇・労働契約の更新は、労働者の待遇や労働条件の中でも重要なものです。そのため、事業主は、これらについて労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならないとされています。
これらについても、禁止される差別的取扱いの具体的内容を指針(「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」)に示していますので、これを参考に、適切に対処してください。
※ 福利厚生の措置の具体的な範囲は厚生労働省令で以下のように定められています。
なお、賃金は福利厚生の措置ではありません。賃金については、労働基準法第4条で男女の差別的取扱いを禁止しています。
1 生活資金、教育資金その他労働者の福祉の増進のために行われる資金の貸付け
2 労働者の福祉の増進のために定期的に行われる金銭の給付
<生命保険料の一部補助、子どもの教育のための奨学金の支給など>
3 労働者の資産形成のために行われる金銭の給付
<財形貯蓄に対する奨励金の支給など>
4 住宅の貸与
配置に関し禁止される措置の例
1 一定の職務への配置に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
① 営業の職務、秘書の職務、企画立案業務を内容とする職務、定型的な事務処理業務を内容とする職務、海外で勤務する職務等一定の職務への配置に当たって、その対象を男女のいずれかのみとすること。
② 時間外労働や深夜業の多い職務への配置に当たって、その対象を男性労働者のみとすること。
③ 派遣元事業主が、一定の労働者派遣契約に基づく労働者派遣について、その対象を男女のいずれかのみとすること。
④ 一定の職務への配置の資格についての試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。
2 一定の職務への配置に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例)
① 女性労働者についてのみ、婚姻したこと、一定の年齢に達したこと又は子を有していることを理由として、企画立案業務を内容とする職務への配置の対象から排除すること。
② 男性労働者については、一定数の支店の勤務を経た場合に本社の経営企画部門に配置するが、女性労働者については、当該一定数を上回る数の支店の勤務を経なければ配置しないこと。
③ 一定の職務への配置に当たって、女性労働者についてのみ、一定の国家資格の取得や研修の実績を条件とすること。
④ 営業部門について、男性労働者については全員配置の対象とするが、女性労働者については希望者のみを配置の対象とすること。
3 一定の職務への配置に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、そ
の方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 一定の職務への配置に当たり、人事考課を考慮する場合において、男性労働者は平均的な評価がなされている場合にはその対象とするが、女性労働者は特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
② 一定の職務への配置の資格についての試験の合格基準を、男女で異なるものとすること。
③ 一定の職務への配置の資格についての試験の受験を男女のいずれかに対してのみ奨励すること。
4 一定の職務への配置に当たって、男女のいずれかを優先すること。
(優先していると認められる例)
営業部門への配置の基準を満たす労働者が複数いる場合に、男性労働者を優先して配置すること。
5 配置における業務の配分に当たって、男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 営業部門において、男性労働者には外勤業務に従事させるが、女性労働者については当該業務から排除し、内勤業務のみに従事させること。
② 男性労働者には通常の業務のみに従事させるが、女性労働者については通常の業務に加え、会議の庶務、お茶くみ、そうじ当番等の雑務を行わせること。
6 配置における権限の付与に当たって、男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 男性労働者には一定金額まで自己の責任で買い付けできる権限を与えるが、女性労働者には当該金額よりも低い金額までの権限しか与えないこと。
② 営業部門において、男性労働者には新規に顧客の開拓や商品の提案をする権限を与えるが、女性労働者にはこれらの権限を与えず、既存の顧客や商品の販売をする権限しか与えないこと。
7 配置転換に当たって、男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 経営の合理化に際し、女性労働者についてのみ出向の対象とすること。
② 一定の年齢以上の女性労働者のみを出向の対象とすること。
③ 女性労働者についてのみ、婚姻又は子を有していることを理由として、通勤が不便な事業場に配置転換すること。
④ 工場を閉鎖する場合において、男性労働者については近隣の工場に配置するが、女性労働者については通勤が不便な遠隔地の工場に配置すること。
⑤ 男性労働者については、複数の部門に配置するが、女性労働者については当初に配置した部門から他部門に配置転換しないこと。
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・Q&A-1/ 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, Q&A 1
2 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等
均等法の趣旨は、労働者が、性別にかかわらず、雇用の分野において均等な機会を得、その意欲と能力に応じて均等な待遇を受けられるようにすること、企業の制度や方針において、労働者が性別を理由として差別を受けることをなくしていくことにあります。
具体的には、労働者が「女性(又は男性)だから」というだけの理由で、あるいは「一般的又は平均的に女性(又は男性)はこうだから」といった理由で、男女異なる取扱いをしないことが求められます。
均等法では、募集・採用、配置・昇進・降格・教育訓練、福利厚生、職種・雇用形態の変更、退職の勧奨・定年・解雇・労働契約の更新の雇用管理の各ステージにおける性別を理由とする差別を禁止しています。
具体的な内容は、以下のとおりです。
⑴ 募集・採用についての性別を理由とする差別の禁止(第5条)
(性別を理由とする差別の禁止)
第 5条 事業主は、労働者の募集及び採用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。
労働者が性別により差別されることなく、また、母性を尊重されつつ、その能力を十分発揮することができる雇用環境の整備のためには、募集・採用という職業生活の入口において男女の均等な機会が確保されることが大変重要です。そのため、事業主は、労働者の募集・採用について、性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならないとされています。
募集・採用については、禁止される差別の内容を具体的に示した指針(「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」)を策定していますので、これを参考に、適切に対処してください。
募集・採用に関し禁止される措置の例
1 募集又は採用に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
(排除していると認められる例)
① 一定の職種(いわゆる「総合職」、「一般職」等を含む。)や一定の雇用形態(いわゆる「正社員」、「パートタイム労働者」等を含む。)について、募集又は採用の対象を男女のいずれかのみとすること。
② 募集又は採用に当たって、男女のいずれかを表す職種の名称を用い(対象を男女のいずれかのみとしないことが明らかである場合を除く。)、又は「男性歓迎」、「女性向きの職種」等の表示を行うこと。
③ 男女をともに募集の対象としているにもかかわらず、応募の受付や採用の対象を男女のいずれかのみとすること。
④ 派遣元事業主が、一定の職種について派遣
労働者になろうとする者を登録させるに当たって、その対象を男女のいずれかのみとすること。
2 募集又は採用に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
(異なるものとしていると認められる例) 募集又は採用に当たって、女性についてのみ、未婚者であること、子を有していないこと、自宅から通勤すること等を条件とし、又はこれらの条件を満たす者を優先すること。
3 採用選考において、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 募集又は採用に当たって実施する筆記試験や面接試験の合格基準を男女で異なるものとすること。
② 男女で異なる採用試験を実施すること。
③ 男女のいずれかについてのみ、採用試験を実施すること。
④ 採用面接に際して、結婚の予定の有無、子供が生まれた場合の継続就労の希望の有無等一定の事項について女性に対してのみ質問すること。
4 募集又は採用に当たって男女のいずれかを優先すること。
(男女のいずれかを優先していると認められる例)
① 採用選考に当たって、採用の基準を満たす者の中から男女のいずれかを優先して採用すること。
② 男女別の採用予定人数を設定し、これを明示して、募集すること。又は、設定した人数従って採用すること。
③ 男女のいずれかについて採用する最低の人数を設定して募集すること。
④ 男性の選考を終了した後で女性を選考すること。
5 求人の内容の説明等募集又は採用に係る情報の提供について、男女で異なる取扱いをすること。
(異なる取扱いをしていると認められる例)
① 会社の概要等に関する資料を送付する対象を男女のいずれかのみとし、又は資料の内容、送付時期等を男女で異なるものとすること。
② 求人の内容等に関する説明会を実施するに当たって、その対象を男女のいずれかのみとし、又は説明会を実施する時期を男女で異なるものとすること。
Q&A
1.企業は必ず男性と女性を採用しなければならないのでしょうか。
※ 均等法第5条は、雇用機会の付与、募集・採用条件、求人情報の提供、採用選考、採用決定などのすべての段階において男女異なる取扱いをしないことを求めています。したがって、個々の労働者の職務に対する意欲、能力、適性を公平、公正に判断した結果として、男性のみまたは女性のみを採用することになった場合には、均等法違反となるものではなく、企業は必ず男性と女性を採用しなければならないということではありません。
2.当社の女性経理職員が退職しました。そこで経理部に職員を1人募集したいのですが、今まで女性がやっていた仕事なので、後任も女性にしたいと考えています。このような募集は均等法違反なのでしょうか。
※ 募集に当たって性別を理由として、その対象を女性又は男性のみとすることは、均等法に違反します。「今まで女性(男性)がやっていた仕事だから」とか「女性(男性)向きの仕事だから」といった先入観や固定的な男女の役割分担意識に基づき女性(男性)のみを募集・採用の対象とすることは、職域の固定化や男女の仕事を分離することにつながります。性別によるのではなく、「仕事の内容」、「求める能力・適性」、「労働条件」などをはっきり示して募集・採用してください。
3.求人誌に募集広告を出すに当たって、「男性の長髪不可」と記載することはできるでしょうか。
※ 募集に当たって男女で異なる条件を付けることは、均等法に違反します。ただし、男女ともに就労時に清潔な服装や身だしなみが必要とされる業種・業態であって、服装や化粧といった社会一般に認められている男女の身なりや身だしなみのあり方の違いに照らして、合理的な理由があり、社会通念上許容されると思われる範囲内で男女異なる取扱いをしている場合は、法違反とはなりません。
2019年11月3日日曜日
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・労働基準法(女性関係)のポイント・1総則 / 후생노동성관련, 남여고용기회균등법, 총칙
労働基準法(女性関係)のポイント男女同一賃金の原則(第4条)
・ 賃金について、女性であることを理由とした男性との差別的取扱いを禁止しています。
産前産後休業その他の母性保護措置
妊産婦等に係る危険有害業務の就業制限(第64 条の3)
・ 妊産婦を妊娠、出産、哺育などに有害な一定の業務に就かせることを制限してい
ます。この規定は、厚生労働省令で定めた妊産婦以外の女性についても準用されま
す。
産前産後休業等(第65 条)
・ 産前6 週間(多胎妊娠の場合は14 週間)以内の休業について女性が請求した場
合及び産後8 週間については原則として就業を制限しています。また妊娠中の女性
が請求した場合には軽易な業務への転換が必要です。
妊産婦に対する変形労働時間制の適用及び時間外・休日労働、深夜業の制限(第66 条)
・ 妊産婦が請求した場合には、変形労働時間制の適用並びに時間外労働、休日労働
及び深夜業を制限しています。
育児時間(第67 条)
・ 生後満1 年に達しない生児を育てる女性は、1日2回各々少なくとも30 分の育
児時間を請求することができます。
坑内労働の就業制限等女性労働者に対する措置
坑内業務の就業制限(第64 条の2)
・ 妊婦及び産婦(申し出た者に限る)は、全ての坑内業務、妊産婦以外の女性は一
定の坑内業務について、女性の就業を制限しています。
生理日の就業が困難な女性に対する措置(第68 条)
・ 生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求した場合には、生理日の就業を制
限しています。
男女雇用機会均等法のあらまし
1 総 則(第1条、第2条)
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
(目的)
第 1条 この法律は、法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのつとり雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする。
(基本的理念)
第 2条 この法律においては、労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあつては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理念とする。
2 事業主並びに国及び地方公共団体は、前項に規定する基本的理念に従つて、労働者の職業生活の充実が図られるように努めなければならない。
男女雇用機会均等法(以下「均等法」)の目的と基本的理念をそれぞれ、第1条と第2条において明らかにしています。
「労働者」とは、雇用されて働く者をいい、求職者を含みます。
「事業主」とは、事業の経営の主体をいい、個人企業にあってはその企業主が、会社その他の法人組織の場合にはその法人そのものが事業主になります。また、事業主以外の従業者が自らの裁量で行った行為についても、事業主から委任された権限の範囲内で行ったものであれば事業主のために行った行為と考えられるので、事業主はその行為につき法に基づく責任を有することになります。
事業主の具体的義務の内容は、法第2章(P.7 ~ 50)に規定されていますが、事業主はそれ以外の事項についてもこの基本的理念に従い、労働者の職業生活の充実のために努力することが求められます。
厚生労働省関連ー男女雇用機会均等法・男女雇用機会均等法のポイント / 후생노동성관련, 남여고용기회균등법
雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために
性別を理由とする差別の禁止
雇用管理の各ステージにおける性別を理由とする差別の禁止(第5条・第6条)
・ 募集・採用、配置(業務の配分及び権限の付与を含む)・昇進・降格・教育訓練、
一定範囲の福利厚生、職種・雇用形態の変更、退職の勧奨・定年・解雇・労働契約
の更新について、性別を理由とする差別を禁止しています。
間接差別の禁止(第7条)
・ 労働者の性別以外の事由を要件とする措置のうち、実質的に性別を理由とする差
別となるおそれがあるものとして、厚生労働省令で定める措置について、合理的な
理由がない場合、これを講ずることを禁止しています。
【厚生労働省令で定める措置】
○ 労働者の募集又は採用に当たって、労働者の身長、体重又は体力を要件とする
こと。
○ 労働者の募集若しくは採用、昇進又は職種の変更に当たって、転居を伴う転勤
に応じることができることを要件とすること。
○ 労働者の昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること。
※ なお、省令で定めるもの以外については、均等法違反ではありませんが、裁判に
おいて、間接差別として違法と判断される可能性もあります。
女性労働者に係る措置に関する特例(第8条)
・ 性別による差別的取扱いを原則として禁止する一方、雇用の場で男女労働者間に
事実上生じている格差を解消することを目的として行う、女性のみを対象とした取
扱いや女性を優遇する取扱いは違法でない旨を規定しています。
婚姻、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等(第9条)
・ 婚姻、妊娠、出産を退職理由とする定めを禁止しています。
・ 婚姻を理由とする解雇を禁止しています。
・ 妊娠、出産、産休取得、その他厚生労働省令で定める理由による解雇その他不利
益取扱いを禁止しています。
・ 妊娠中・産後1年以内の解雇を、事業主が、妊娠等が理由でないことを証明しな
い限り無効としています。
セクシュアルハラスメント及び妊娠・出産等に関するハラスメント対策
セクシュアルハラスメント対策(第11条)
・ 職場におけるセクシュアルハラスメント防止のために、雇用管理上必要な措置を
事業主に義務付けています。
妊娠・出産等に関するハラスメント対策(第11条の2)
・ 職場における妊娠・出産等に関するハラスメント防止のために、雇用管理上必要
な措置を事業主に義務付けています。
母性健康管理措置(第12条・第13条)
・ 妊娠中・出産後の女性労働者が保健指導・健康診査を受けるための時間の確保、
当該指導又は診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため必要な措置
の実施を事業主に義務付けています。
派遣先に対する男女雇用機会均等法の適用(労働者派遣法第47条の2)
・ 妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止、セクシュアルハラスメント対策、P.44 参照
妊娠、出産等に関するハラスメント対策及び母性健康管理措置についての規定は派
遣先事業主にも適用されます。
深夜業に従事する女性労働者に対する措置(均等則第13条)
事業主に対する国の援助(第14条)
・ 男女労働者間に事実上生じている格差を解消するための自主的かつ積極的な取組
(ポジティブ・アクション)を行う事業主に対し、国は相談その他の援助を実施し
ています。
労働者と事業主との間に紛争が生じた場合の救済措置
企業内における苦情の自主的解決(第15 条)
労働局長による紛争解決の援助(第17 条)
機会均等調停会議による調停(第18 条~第27 条)
法施行のために必要がある場合の指導等
厚生労働大臣又は労働局長による報告徴収、助言・指導・勧告(第29 条)
厚生労働大臣の勧告に従わない場合の企業名公表(第30 条)
報告徴収に応じない又は虚偽の報告をした場合、20 万円以下の過料(第33 条)
コース等で区分した雇用管理を行うに当たって事業主が留意すべき事項に関する指針
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